学科紹介

臨床工学科

臨床工学技士とは?

医療機器を操作、管理し、命を支える臨床工学技士

臨床工学技士は、人工呼吸器、人工透析装置、人工心肺装置、心臓ペースメーカなど、生命維持管理装置を安全かつ適正に操作したり、保守点検をする医療機器専門のエンジニアです。また、病院内で使用されている多数の医療機器の保守点検管理も臨床工学技士の仕事です。医療機器がいつも正常に動作するように整 備・点検すること、それは患者さんの”いのち”の維持を約束することでもあるのです。現在、臨床現場では多くの最新医療機器によって患者様の命を支えています。その中で臨床工学技士の担う役割は医療機器を操作し、安全を確保することです。医療機器は年々高度になり複雑化しています。その中で、臨床工学技士は医療に不可欠な医療機器を扱うスペシャリストとして、チーム医療に欠かせない存在となっています。

臨床工学技士の主たる業務

人工透析

腎不全になってしまった患者さんに対して、血液をろ過する治療。主に、針を腕の2か所に刺して、汚れた血をキレイにして、また戻す作業をします。 人工透析は、1回の治療に4〜5時間かかり、週に2〜3回行います。これをほとんどの場合、一生続けなければいけないのが現状です。

人工心肺
装置

心臓外科における手術などの際、一時的に心臓と肺の機能を代行する医療機器です。心臓を切り開き、心臓内の手術を行うためには、一時的に心臓を止め全身から戻ってくる血液を体外に導き、酸素を与え、動脈を介して体内に戻す必要があります。これを体外循環といい、そのときに使用されます。

人工呼吸器

救急時や手術麻酔時に、またICU、CCUで重症呼吸不全になった患者様の肺に空気や酸素を送気して呼吸を助けるための装置。通常使用されるのは、チューブを入れる気管挿入型です。人工呼吸器は呼吸不全が治るまで呼吸を助けるもので、人工呼吸器を用いることによって、多くの呼吸不全を改善することができます。

穿刺

穿刺とは体外から血管や内臓に注射針を刺すことです。 人工透析を行うための血管に針を刺して、体内にたまった余分な水分や毒素を取り出したり、治療のため薬物を注入したりするのに行われます。

体外式
膜型人工肺
(ECMO)

人工肺とポンプを用いた体外循環回路による治療をエクモ(ECMO)と呼びます。呼吸を改善する薬や酸素吸入、人口呼吸療法など、通常の治療では救命困難な重症呼吸不全の病態に適応されます。

内視鏡

内視鏡は直接映像を見ながら、検査や治療・処置を行える最先端の医療機器です。内視鏡治療を活用することで胃がんや大腸がんなどを早期で発見することが可能となり進行度によっては同時に患部を切除することもできます。

どのような事を学ぶ?

  • 1年次

    一般的な科目に加え、医学概論、解剖学など、医療従事者として基本的な知識を修得します。

  • 2年次

    医療機器のしくみや操作方法などの医学分野、また電気工学などの工学分野の専門的な知識を修得します。

  • 3年次

    臨床実習など、学校では学ぶ事のできない病院における技術、知識を修得します。また、国家試験対策も同時に学習していきます。